チームマネージメントの学説




コンフリクト・マネジメント コンフリクトの解決方法


プロジェクトという環境では、避けられないものであり、初期段階のうちに対処するのが理想的です。直接的で協力的なアプローチによって対処すべきであり、一般的には非公開で解決します。

コンフリクトの解決方法
解決方法 概要
撤退や回避
(Withdraw/Avoid)
現在のまたは、存在的なコンフリクト状態から身を引き、対応する準備が整うまで、または他の誰かが解決するまで、課題を先送りにすること。
鎮静や適応
(Smooth/Accommodate)
意見の異なる部分ではなく、同意できる部分を強調し、相手のニーズに対して立場を認め、調和と関係を維持すること
妥協や和解
(Compromise/Reconcile)
冷却期間を設ける
関係者全員がある程度は納得できる解決策を模索し、コンフリクトを一時的または部分的に解消すること。
強制や指示
(Force/Direct)
相手を犠牲にして自分の観点を押しつけること。
単に自分が勝ち相手が負ける(win-lose)という解決策。
通常は、権力のある地位を利用して緊急事態を解決する。
協力や問題解決
(Collaborate/Problem Solve)
異なる観点から複数の視点や洞察を取り込むこと。一般にコンセンサスとコミットメントに繋がる協調性のある姿勢とオープンな対話が求められる。

ダックマンモデル チームの育成段階


区分 概要
成立期 チーム育成の初期段階
メンバーは閉鎖的であり、リーダーは明確な支持を行う必要がある。
メンバー追加があると、成立期に戻る。
動乱期 行動の開始時期
メンバーは作業を開始するが自分の役割で精一杯。
自分の立場を有利にしようとするために、チームメンバーが対立的になる。
リーダーはメンバー間のコミュニケーション促進のための環境を作る
安定期 メンバー間のコミュニケーションが良くなり信頼関係が芽生える。
チーム内で愛情と親しみを互いに感じながら共同で決定を行う。
リーダーは相互支援のための情報交換を行う。
遂行期 仕事を自発的に進められ助け合いが行われ、最もパフォーマンスの良いチームとなる。
マズローの自己実現
最高の働きをしようと、現実へ向けて最大の力を発揮しようとする
リーダーは権限移譲により独自性を高める
解散期 目的を達成したチームは解散する。
解散近くでは別れの感情がパフォーマンスを下げる要因となるので、リーダーはもうひと押しする。

マズローの5段階欲求説


区分 概要
生理的要求 食欲など、人間が生きていくための最低限の欲求
安定要求 安全に暮らせる場所に対する欲求
社会的要求 社会や団体への帰属欲求
尊厳要求 他人から認められたい、尊敬されたいという欲求
自己実現要求 こういう人間になりたいという欲求

ハーツバーグの動機づけ理論 動機づけ要因と衛生要因


ハーツバーグは、人の動機づけには2つの要因があると提唱している。

  1. 動機づけ要因

    • 達成:その仕事を最後まで担当できる。
    • 認知:その仕事を多くの人が期待している。
    • 責任:その仕事を責任を持って任される。
    • 成長:その仕事が本人にとってよい経験になる。
    • 内容:その仕事に興味があり好きである。
    • 昇進:その仕事が成功したら昇進が期待できる。
  2. 衛生要因
    給与、処遇、作業条件、会社方針は仕事に関する外部要因であり、不満を予防するものである。

 

マグレガーのX・Y理論


  • X理論

    人は元来、仕事が嫌いで逃げたがる。

  • Y理論

    適切な動機づけのもとで自ら積極的に働く。

期待理論(二段階理論)


良い成果を期待することで、人々は動機付けられるとの考え方を「期待理論(二段階理論)」と言います。





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